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銀行とは?/ キャッシュワン

[ 12] クローズアップ2008:新銀行東京に追加出資 石原都政、浮沈かけ - 毎日jp(毎日新聞)
[引用サイト]  http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20080327ddm003020121000c.html

経営難に陥った新銀行東京へ、400億円を追加出資する東京都の補正予算案が26日、都議会予算特別委員会を通過した。石原慎太郎知事の肝いりで1000億円をつぎ込んで開業しただけに、成否は石原都政の浮沈に直結する。延命策ともいえる追加出資案はクリアしたが、実現性に乏しいと批判を浴びる再建計画や旧経営陣の責任追及など課題は多い。今後の動向次第では石原知事の責任論再燃の可能性も。石原都政と新銀行の前途は視界不良だ。【三木陽介、木村健二、清水憲司】
「1秒(頭を下げたら)100億円ですからね」。24日午後、都議会自民党の幹部が石原知事を訪ね、新銀行の経営悪化について陳謝するよう申し入れた。石原知事は「分かっている。ちゃんとやる」と応じた。25日の都議会予算特別委員会の締めくくり総括質疑。「都民のみなさんに心配をおかけしたことは大変申し訳ない」。石原知事は演台に両手をつき、400億円追加出資の了承を得るため、ぎこちなく頭を下げた。
自民党幹部の要請は、不満を残す会派内の空気を代弁し、鎮静する狙いがあった。「都民から最後のチャンスを与えられたものとして再建に全力を尽くしてほしい」。26日の委員会でも自民議員はクギを刺した。
同じ与党の公明党は一層深刻だった。「なぜ事業清算ではだめなのか」「賛成してほしくない」。支持者から各議員に公金投入に猛反発する声が寄せられていた。25日夜の総会は反対論が根強く、態度がまとまらなかった。400億円を棄損しないなど条件付きで賛成する方針を決めたのは委員会開始直前の26日午前の総会だった。
3期目を迎えた石原知事は、16年夏季五輪の招致を最大のテーマに据える。五輪開催を見越し、環境対策や都市基盤の整備に重点を置いた事業が進む。自公を中心に招致議員連盟に所属する都議がこれを後押しするのが都政の構図で、与党が追加出資に付き合うのは安定した政治基盤を崩したくないからだ。
都民1世帯当たりの追加負担は約6560円。新銀行の再建にそれだけの価値があるのか。来夏に都議選を控え、都議にも説明が求められる。自民のベテラン都議は「来年3月でパンクするのが最悪のパターン。うち(自民)は全員討ち死にする」とこぼす。
都議選で与党が敗北を喫した場合、五輪招致の大きな推進勢力が失われる。来年10月に予定される国際オリンピック委員会総会で開催都市指名を逃せば、石原知事は求心力を失い、進退問題浮上は必至。新銀行の再建失敗は許されない情勢だ。
新銀行の経営悪化は、主力の中小企業向け無担保・無保証小口融資(上限額5000万円、07年8月から2000万円に変更)でずさんな審査を繰り返し、不良債権が膨らんだことが原因とされる。新銀行と都は、行員への報酬金制度などで不適切な融資をあおった旧経営陣に責任があると主張している。
金融機関の融資に絡んで経営陣の刑事責任が問われる場合、商法(現会社法)の特別背任罪が適用されるのが一般的だ。任務に背く行為(任務違背)▽自分や第三者の利益を図る目的(図利・加害目的)−−の有無が主な構成要件となる。
だが、融資の場合「犯意と経営判断との線引きが難しい」(警視庁幹部)のが現実だ。97年に都市銀行で初めて破綻(はたん)した北海道拓殖銀行の融資を巡り、元頭取ら3人が特別背任罪に問われたが、1審は無罪判決、2審は実刑判決と判断が分かれ、現在上告中だ。
民事は損害賠償請求訴訟が想定される。整理回収機構(RCC)が破綻金融機関の旧経営陣を相手取り122件の訴訟を起こしている。拓銀の民事訴訟では旧経営陣に総額約101億円の支払いを命じる判決が確定した。
ただ、損害額や損害との因果関係の認定作業は難航が予想される。旧経営陣の責任追及について、津島隆一代表執行役は「(融資が)恣意(しい)的だとか変な横やりが入ったことはなかったと思う。メーンは訴訟をするかしないかだ」と話し、訴訟が起こせるかどうかも不確実な要素が強いことを認めている。
石原知事は追加出資後の新銀行を、再建への期待を込めて「セカンドステージ」と位置づける。2月に公表した再建計画では、人員を450人から120人に減らすなど徹底した縮小路線を図り、12年3月期には単年度黒字に転換する見通しを立てている。
ただ中小企業融資は元々リスクが高く、景気後退の影響を受けやすいため、ノウハウに乏しい新銀行単独での再建は困難との見方が強い。知事自身も「パートナーが必須だ」と語っているが、相手探しは容易ではない。新銀行は昨夏以降、国内外11の金融機関に業務・資本提携を持ちかけたが、いずれも不調に終わった。
石原知事は「都からの資本増強を前提としていない時期の話で、『ノー』と言われたわけではない。他の可能性も現出している」と強気の発言を繰り返す。だが、都銀幹部は「提携先を見つけるにはもう一段の縮小など見直しが必要」と指摘する。今後は再建が計画通り進むかどうか、金融庁の監視も強まる。今夏までに検査に着手する見通しだ。
追加出資策について渡辺喜美金融担当相は「都には主要株主として経営を立て直す責務がある」と評価する立場を示してきた。だが、庁内では「将来にわたり経営できる基盤が整ったとは言えない」との声があるのも事実だ。再建計画に狂いが出れば、再度見直しを求めるなど新たな対応策を促すこともあり得る。
3月 7日 「我が国の経済の負の連鎖を断ち切る突破口ともなるべく、都が主体となって、負の遺産のない新しい銀行を創設したい」=都議会で。再選出馬を表明
4月 1日 「ほとんどの金融機関に顧みられずにあえいでいる中小企業に、いかにきれいな血液を注ぎ込むことができるかが日本の命運を左右する。日本を救うつもりでやってください」=新銀行東京の発足式で
6月 9日 「開業してわずかしかたっていないので、もうちょっと長い目で見てください。本当だったら、こんなものは作らずに済んだ。国が非常に冷淡で、全然手当てをしない中小企業を支えてきた。間違ったことはしていない」=定例会見で。開業初年度に209億円の赤字
11月22日 「経営破綻(はたん)してまで慈善事業をしてるわけじゃない。仕切り直しして複合的に考えていく必要がある」=定例会見で。前都局長を代表執行役に
2月20日 「都民の税金を再び投入する重みを十分に踏まえつつ新たな道を開き、追加出資を行い引き続き支援してまいりたい」=都議会で。400億円の追加出資提案
3月25日 「ぜがひでも立て直し、都民のお役に立つ銀行とするのが私の最大の責任。都民の皆さんにご心配をおかけしたことは大変申し訳なく、深くおわび申し上げます」=都議会で。追加出資を巡る質疑を終えて
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